コスタネオロマンチカの日本海クルーズ、5日目の寄港地は福岡。
しかし、釜山から相変わらずの荒天。
でも、福岡に上陸するのは初めて。
ということで、観光を決行することにしました。
福岡港が見えてきましたが、雲が重く垂れこめています。
釜山に引き続き、天気が悪い。
後ほど知ったのですが、この時、福岡は大雨の特別警報が出ていたのだとか。
連日、豪雨災害をニュースで報道していたそうで、家族から
「とてもクルーズなんて無理だと思った」
と言われました。
「え?そんな大変なことになってたの?」
と後からニュースを知りびっくりしました。
まずはダイニングレストランで朝ごはんをいただきます。
デザートではありません。
朝ごはんです。
ちゃんと、健康を意識してサラダもあります。
クルーズ後半になり、
「ドリンクパッケージに申し込んでるんだから、有料コーヒーを頼めば良いのでは?」
ということに気づきました。
やはり、有料コーヒーはおいしい。
なぜ、今まで気付かなかったんだ……。
福岡で下船する人たちで渋滞です。
バスに乗り、天神へ向かいます。
金沢や境港と違い、普通の市バスなので有料です。
かわいいラッピング電車に乗って大宰府を目指します。
大宰府に到着しました。
電車で約30分ほど。
慣れない土地の30分は、ずいぶんと遠く感じます。
駅舎もおしゃれ。
太宰府天満宮へと続く参道。
ここで、奇跡的に朝の大雨が止みました!
ありがたや、ありがたや。
太宰府天満宮に到着。
すでに、観光客で混雑しています。
境内は自然が多い癒しの空間です。
いかんせん、観光客がめちゃめちゃ多い。
「こんな朝早くからどうして?」
というくらい、中国人観光客でごった返していました。
いよいよ本殿へ向かいます。
天満宮のシンボルでもある「撫で牛」。
自分の体の悪いところを牛に移す、という信仰だそうです。
私も、頭をゴシゴシ念入りに撫でてきました。
でも、ツノがつるつるになっているのはなぜ?
「しかし、なんで牛なんだろうね?」
という疑問もスッキリ解決。
菅原道真公が、牛と縁の深い方だったんですね。
境内には牛だけでなく、鹿もいます。
きらびやかな神門や境内と打って変わって、御本殿はどっしりと落ち着いた印象。
細かい意匠は華やかなのですが、きらびやかさに負けない威厳があります。
自然と手を合わせてしまう。
そんな威光を感じます。
御神木の飛梅。
なんと、樹齢1000年を超すそうです。
飛梅はもともと、京都の菅原道真公の邸宅に生えていた梅の木。
菅原道真公が太宰府に左遷された後、主を慕って太宰府まで飛んでそこで根を張った。
という伝説に由来しているのだとか。
ちなみに、一緒に飛んだ松は、兵庫県の須磨で力尽きてそこで根を張ったそうです。
飛梅は太宰府天満宮に植えられた梅の木の中でも、一番最初に開花すると言われています。
なんだか神秘的ですね。
さらに、本殿の脇を抜けて境内の奥へと進みます。
厄晴れひょうたんです。
ひょうたんの中に厄除けや願い事を書いた紙を入れて、除災招福を記念するのだとか。
風が吹くと、からからと気持ちの良い音を立てていました。
ここから、軽く登山をして天開稲荷を目指します。
赤い鳥居を抜けて、ずんずん山を登ります。
道が平らで思ったよりも登りやすい。
なぁんだ、余裕、余裕♪
と思ったのは一瞬。
ひょえぇぇぇぇぇぇぇ、なんじゃこりゃあ……。
山頂までひたすら階段を上り続けます。
無事、到着しました!
時間は15分ほどですが、疲労度は1時間歩き続けたくらいあります。
でも、めっちゃ達成感!
途中であきらめなくてよかった。
自分の干支の鈴を鳴らして参拝します。
天開稲荷からさらに進むと太宰府天満宮の奥の院です。
奥の院へと続く道です。
まだ登るんかー。
奥の院がどれくらい先にあるのか分かりませんが、体力の限界。
ここから下山したいと思います。
無事、下山しました。
社殿の裏にある夫婦樟です。
国指定の天然記念物なのだとか。
2本のクスノキが寄り添うように立っていることから夫婦樟と名付けられたそうです。
こちらのクスノキも樹齢は1000年から1500年とのこと。
仲良し夫婦です。
如水の井戸。
黒田如水(官兵衛)は一時、太宰府天満宮に仮住まいしていたそうです。
その時に、茶の湯で使ったのがこの如水の井戸なのだとか。
「令和」という元号の典拠となったのが、太宰府で詠まれた大伴旅人の歌。
歌碑の周辺も
「さぞかし賑わってるんだろう」
と思いきや、誰も気付いてない様子……。
ちょっと入り込んだところなので、気付きにくいのかな。
入り口の撫で牛まで戻ってきました。
念には念を入れて、もう一度、
「頭が良くなりますように」
とお願いして、頭を撫でさせていただきます。
太宰府天満宮付近でお昼を食べる予定だったのですが、どこも超満員。
悠長に並んでたら、船の出向に間に合いません。
ということで、太宰府を離れて天神まで帰還。
「大砲」でラーメンをいただくことに。
めちゃめちゃ美味しい。
負け惜しみではなく、
「太宰府で妥協してお昼を食べなくて良かった」
と思いました。
お腹が空いてることもあってか、濃厚なのに全然重たくない。
するするっとスープまで完食。
天神から博多港国際ターミナルへ戻ります。
博多港国際ターミナルに到着。
若干、クルーズ船停泊地から離れてます。
5分ほど歩いてクルーズセンターへ。
船内に戻ってきました。
「ああ、疲れた」
ということで、ノンアルコールカクテルを注文。
ノンアルコールカクテルもほぼ全て制覇しました。
いよいよ明日は下船。
ということで、舞鶴乗船チームが集められてさよならイベントです。
今日の夕食も有料レストラン。
リストランテカサノバです。
ミシュラン3つ星シェフであるウンベルト・ボンバーナ氏監修のイタリアン。
前日に予約しておきました。
店内のインテリアもおしゃれ。
開店して間もない時間だったからか、窓際の席に案内してもらえました。
パンもダイニングのパンに比べると大きくて、量も多い。
まずはアミューズブーシュ。
「アミューズブーシュって何?」
と調べたところ、「つきだし」のようなものだそうです。
モッツァレラフォーム、チェリートマトムース、フレッシュハーブ、カラマタ、ブラックオリーブ。
モッツァレラフォームが新食感で、全ての食材のおいしさを引き立てています。
「チーズに合わない食材無し」説が、私の中でまた一段と説得力を増しました。
キラキラのきらびやかなお皿で運ばれてきたのはカルパッチョ。
ニュージーランド手長エビで、真ん中にはキャビアが乗ってます。
ぺろんと魚の薄切りが敷かれたカルパッチョではなく、粗いペースト状です。
「極限までオシャレを極めたなめろう」のようなイメージでしょうか。
味はもちろん、見た目もキレイで食べるのがもったいない。
でも、花まで全部残さず食べました。
続いてフォアグラのロースト。
ソースはヘーゼルナッツとバルサミコ。
周りのぶどうっぽい食材はチェリーです。
フォアグラ美味しい!
さっぱりしたバルサミコソースとの相性が抜群!
お皿のすみっこにちょこんと添えられたパンに乗せて食べると、さらにおいしさ倍増!
続いてはパスタ。
カニのパスタです。
レモンの皮ソースで味付けしてあって、カニとレモンが良く合います。
手打ち感のあるちょっと太めの麺がまた絶品。
フォアグラの後に食べても、全然負けてない。
「フォアグラも絶品だったけど、このパスタもまた美味しい!」
と新たな感動です。
メインその1。
豚肉のトスカーナ風オーブンロースト。
肉で肉を巻いた、なんとも肉肉しい一皿です。
横にちょこっと添えてあるのはローストアップル。
見た目以上にボリュームがありました。
また、見た目以上にシンプルな味付け。
お肉そのもののおいしさがギュッと凝縮されたような味わいです。
続いてメインその2。
和牛のソテーと煮込み。
異なる味付け、食感の和牛を食べ比べることができます。
昨日、ステーキハウスでたらふくお肉を食べましたが、これはこれでまた美味しい。
お肉がほろほろと柔らかく、とろけるような食感です。
レストラン内では優雅に生演奏を聞きながら食事を楽しめます。
なんて贅沢な時間。
続いてイタリア製チーズ3種。
パンにジャムを塗り、小さく切ったチーズを乗せる。
で、食べるとめちゃめちゃ美味しい。
マスカットを半分に切って、チーズを乗せて食べる。
これも、めちゃめちゃ美味しい。
パンにマスカットにチーズも最高。
組み合わせを変える毎に、違ったおいしさが楽しめて可能性は無限大!
あと3回ぐらいおかわりしたい気分です。
デザートのマスカルポーネとマルサラクリームのケーキ。
チーズとクリームで濃そうなイメージですが、これが全然。
ふわっと軽やかで、全然しつこくない。
「あああ、全部食べ終わってしまう……」
と、お皿から消えてなくなるのが惜しまれるケーキでした。
デザートの後に、さらにメニューにはないデザートが出てきました。
一口サイズのデザートが並んでいてかわいい。
満腹でも
「これなら食べられそう」
と思わせる策士です。
実際、ペロッと全部食べました。
今回いただいたコースは一人59USD。
日本円だとだいたい6,000円前後といったところでしょうか。
決して安くはありませんが、コース内容を考えると充分価値があると思います。
次回コスタクルーズに乗船しても、多分絶対にまた食べます。
美食ディナーの後は、ショーを堪能。
贅沢な時間を過ごすことができました。
いよいよ明日は舞鶴。
下船です。