【京都】伏見稲荷 山頂制覇への道のり

日本
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千本鳥居でおなじみの伏見稲荷へ行ってきました。

訪れたのはちょうど、外国人観光客の入国制限が始まったタイミング。
(実際に訪れた時期とブログを書いている時期にはタイムラグがあります)
「今なら京都に行っても観光客が少なくて空いてるよ」
と聞きつけ、平素なら観光客でごった返しているであろう伏見稲荷に行くことに。

京阪電車の伏見稲荷駅で下車。
伏見稲荷へは京阪電車とJRのどちらからも行くことができます。

駅舎のデザインも伏見稲荷の千本鳥居っぽくてオシャレ。
ふだんなら伏見稲荷を訪れる観光客でにぎわっているのかもしれませんが、人影はまばら。
「どうせ観光客の人が歩いてるから付いていけばたどり着くよ」
と甘く考えていたのですが、思いのほか人が少ない……。

「伏見稲荷は山」と聞いていたので、とりあえず山の方に向かって進みます。
それらしき人もいるので、多分大丈夫でしょう。
橋もなんとなくそれっぽい雰囲気だし。

非常に分かりやすい地図もありました。
伏見稲荷というと、千本鳥居のイメージ。
ですが、千本鳥居は広大な伏見稲荷の敷地のほんの一部でしかないんですね。
ほとんど山だ……。

参道に到着しました。
外国人観光客がいないということで、人もまばら。
なんだかちょっと寂しい雰囲気です。

正門に到着。
さすが全国のお稲荷さんの総本山。
大迫力です。

大鳥居をくぐると見えてくる楼門。
デカい!大迫力!
この楼門は1589年に豊臣秀吉によって建立されたそうです。

お稲荷さんの眷属であるキツネ像。
キリッとした威厳のある佇まいです。
口にくわえているのは米倉の鍵だそうです。
反対側のキツネ像は玉をくわえていました。

楼門をくぐってスグにあるのが外拝殿。
この外拝殿の見どころの一つが燈籠とのこと。
外拝殿の周囲に12基の燈籠が吊されています。
一つ一つデザインが異なっており、黄道十二宮を表しているのだそう。
黄道十二宮というと何やら難しそうですが、いわゆる星占いでおなじみの星座です。
私はぼんやり見ていたのですっかり見落としていましたが、自分の星座を探してみるのも良さそうです。

ちなみに外拝殿の読み方は「げはいでん」。
国の重要文化財です。

外拝殿のすぐそばにあるのが神楽殿。
ペカーッと華やかな楼門や外拝殿に比べると落ち着いた雰囲気です。

本殿から先に進むと鳥居があり玉山稲荷社があります。
(そして本殿の写真を撮り忘れる大失態)
玉山稲荷社は17世紀末に東山天皇がご信仰されていたとのこと。
もともと伏見稲荷大社から迎えて、宮中で祀られていたそうです。
その後、玉山に移されて、1847年に帰って来られたのだとか。
神社の中にもう一つ神社があるようなイメージでしょうか。

玉山稲荷社を右手に曲がると、千本鳥居が続きます。
入口まで行って
「わぁ~すごいねー(パシャ)」
と写真だけ撮ってUターンして帰った人もいました。
え?
写真に撮っただけで帰っちゃうの?
なんかもったいなくない?
常連さんなのかな?

観光客も少なく、美しい景色をじっくりと堪能できます。
鳥居と鳥居の間からキラキラと光が射す様子がなんとも幻想的。

歩けども歩けども同じ風景が続きますが、不思議と全然見飽きない。
「いつまでもこの道が続けば良いのにな」
という気分になります。

RPGにありそうな道。
が、どちらに進んでも出る場所は同じっぽいです。

訪れたのは真夏だったのですが、鳥居が日陰となり暑さはあまり感じませんでした。
私は大の虫嫌いですが、虫ともほとんど巡り会わず。(ありがたや~)

おもかる石まで来ました。
願い事を祈念しながら持ち上げて、自分が予想した重さよりも軽ければ願い事が叶う。
重ければ、より一層の努力が必要、とのこと。
「自分が予想した重さよりも」ってところがポイントかと思われます。
単に、重く感じた、軽く感じたで判断するワケではないようです。
ちなみに私は、
「えー?どうだろう?こんなもんかな?」
なんて強がってみましたが、フツーに重かったです……。
念のため、2つとも試しましたが(邪念!)、どちらも重かったです。

奥社、いわゆる奥の院まで来ました。
ここまでは順調で、意外と体力も消耗していません。
慢性的に運動不足の私でも余裕です♪

キツネ様の背後霊を従えたネコ様です。
お供え物を巡って、カラスと仁義なき争いをしていました。

奥社が第一の引き返しスポットかと思われますが、体力的にもまだまだ余裕。
先へと進みます。

伏見稲荷のパワースポットの一つ「根上りの松」です。
根上りの松には2つの御利益
・膝や腰の痛みが治る
・株や給料の値上り(金運上昇)
があるそうです。

2つめは何やら後付けっぽい気がしなくもないですが、お稲荷さん自体が商売繁盛の神様。
まんざら「単なるダジャレじゃん」ってワケでもないかも。

モコッと盛り上がった根の下をくぐると膝腰の痛みに御利益があるそうです。
今のところ、膝も腰も順調ですが、念のためくぐっておきます。
「予防に勝る治療は無し」です。

絶望的な現実を突きつける地図。
まだ全体の1/4ぐらいかな……?

まだまだ鳥居は続きます。

伏見稲荷随一のパワースポットと言われている熊鷹社です。
必勝祈願や商売繁盛に御利益があるとのこと。
向かいに売店があるので、休憩にも絶好の場所です。

先を進みます。
道路沿いに売店などもあるので、休憩&水分補給しつつのんびり進むと良さそうです。

だんだん上り坂が増えてきました。

四つ辻に到着。
伏見稲荷の中でも一番大きな休憩スポットかと思われます。
この四つ辻にある仁志むら亭は俳優の西村和彦さんのご実家だそうですよ。

そして、この四つ辻からの景色が絶景!
四つ辻から時計回り、反時計回りルートを選ぶことができます。
私たちは反時計回りで進むことに。
そして四つ辻が最後の引き返しスポットかとも思われます。

四つ辻過ぎたあたりから、徐々に上り坂が増えてきました。
序盤、余裕だった私ですが、ここら辺から写真を撮影する元気も衰えがち。
平安時代には清少納言も伏見稲荷に参拝し、あまりのつらさに涙を流したのだとか。
昔はこんなに道も整備されていなかっただろうし、宮中勤めの人なんて私以上に運動不足だろうからそりゃ大変だったろうな。
後半(まだ、半分にも達してないですが)、ほぼ登山です。

素敵な景色を眺めつつ、参詣(登山?)を続けます。

三ノ峰に到着。
三ノ峰に祀られている白菊大神です。
「へぇ~、色々な神様が祀られてるんだなぁ」
と思いきや、白菊大神は伏見稲荷の御祭神である宇迦之御魂大神と同一の存在だそうです。
色々な宇迦之御魂大神が祀られているというのが正解ですね。

間ノ峰まで来ました。
間ノ峰には荷田社があります。
御神祭は伊勢大神。
いわゆる(?)天照大御神ですね。
あと、伏見稲荷の神官一族である荷田氏を祀っているそうです。

 

二ノ峰、青木大神までやってきました。
随所随所で神様で待っていて下さるのは嬉しい。
青木大神は猿田彦大神の別名だそうです。
先ほどの、白菊大神と言い、神様は色々なお名前を持っているんですね。
ちなみに、猿田彦大神はみちびきの神様。
もう少しで山頂です。

観光客が少ないこともあり、山頂付近まで来ると人もまばらです。

山頂に到達。
いきなり山感&鳥居が無くなり、舗装された道が表れます。
「ん?あれ?ここは山頂でいいのかな?」
とかなり不安になります。

恐らく同じような感覚の人が多いのか、念入りに「山頂」の表示。
それでも不安な人はお店に確認してしまうのか、
「いや、もう本当にココ山頂で合ってるから」
というお店の方の切実な思いが感じられます。

そして山頂に祀られているのは末広大神。
末広大神も宇迦之御魂大神の別名だそうです。
古くから人々に信仰されてきたお稲荷さん。
それぞれの時代や地方によって呼び方も様々だったりするんでしょうね。

個人や企業のミニ稲荷塚のような場所もあります。

山頂を制覇したので下山します。
下山ルートは再び鳥居の連なる幻想的な山道です。

御劔社まで下山してきました。
御劔社の御神祭は加茂玉依姫。
京都の下鴨神社の御神祭でもある神様です。
海や水の神様で、龍神を束ねる龍使いだそう。
それにしても、伏見稲荷は御神祭である宇迦之御魂大神をはじめ女神様率高めです。

そして、御劔社の裏にある細い道をずんずん登るとご神体である劔石があります。
「ただの岩ではないな」と感じさせる神格的なたたずまいです。
ただ、この劔石へ行く道は足場がちょっと悪く、虫も多そうなので要注意。

御劔社を後にしてずんずん山を下ります。
薬力社、薬力の滝まで来ました。
ここは、ちょっとした行列ができる人気スポットでもありました。
薬力社という名前から察する通り、無病息災、身体健康の御利益があるとのこと。

薬力の滝は想像以上の勢い。
傍らに柄杓がありますが、柄杓に水を受けようとするとブシャァァァっと飛び散ります。
(私が不器用なだけかも……)
仕方が無いので、直接手を清めました(いいのかな?)

薬力社から続く健康ゾーン。
石井社。
石井大神が祀られています。
健康長寿の御利益があるそうです。

御膳谷奉拝所に到着。
キツネ様の耳にカタツムリがくっついてます。

力松社。

すぐそばに奥村社。
このゾーンはとても静かで落ち着いた場所です。

続いて眼力社。
名前から推察できるとおり、目の病気に御利益があるそうです。
あと、おもしろいのは先見の明にも御利益があるのだとか。
ということで、経営者やトレーダーに人気とのこと。
根上りの松と併せて参拝したいですね。

そして、この眼力社の手水がおもしろい!
アクロバティックなキツネ像になっています。

ずんずん進むと、豊川稲荷に到着。
豊川稲荷は日本三大稲荷の一つで、神社では無く曹洞宗の寺院だそう。
祀られているのは荼枳尼天(だきにてん)。
白い狐に乗った女神様ということで、稲荷信仰と習合されていったとのこと。
伏見稲荷の御神祭である宇迦之御魂大神とは別の神様だそうです。

言われてみれば色使いとかがお寺っぽいかも。
でも狛狐はちゃんといます。
歴史を遡ると豊川稲荷は1441年に開山されており、今川義元や徳川家康によって外護を受けていたとのこと。
ぜひとも伏見稲荷と併せて参拝したい長い歴史のあるお寺です。

続いて訪れたのが荒木神社。
縁結びの御利益があるとのこと。

このずらっと並んだ口入人形は、願い事が叶った人が返納された人形だそうです。
ちなみにお人形は京都たち吉製で3体1組5,000円。
「かわいいなぁ、ずっと家に置いときたいなぁ」
という場合は、願いが叶った後も家に置いてて良いそうですよ。

荒木神社からずんずん南下します。
まっすぐ道を歩いていただけなのに迷ったようです。
人影はほとんど無く、細い道の両脇には新興宗教の道場らしき建物がずらり。
果たしてここは伏見稲荷の敷地内なのか、全く無関係の住宅街なのか?
疲れてるのにワケの分からん場所に出てしまった……。

無事に八島ヶ池に戻ってきました。
伏見稲荷ではこまめな地図確認が大事です。

伏見稲荷の楼門に到着。
のんびり休憩しながら歩いて4時間ほどでしょうか。
伏見稲荷は京都のメジャーな観光地ですが、全てを巡るとなると半日近くかかります。
個人的には四つ辻あたりで引き返すコースがベストかと思いました。
とは言え、山頂まで登ったからこその達成感は何ものにも代え難いものがあります。

伏見稲荷から京阪伏見稲荷駅を通り越して到着したのは「ラー麺・陽はまた昇る」。
京都で人気のラーメン屋さんです。
伏見稲荷参拝に予想以上に時間がかかったため、お昼のピークは過ぎている時間。
すんなりと入店することができました。
「これぞ京都のラーメン」といった濃厚なスープです。

もう一つは、まぜ麺を注文。
本当は卵黄がトッピングされているのですが、私が生卵苦手なので外してもらいました。
そしたら煮卵を付けてくれる神対応。
ラーメンもまぜ麺もとにかく美味しくて、
「伏見稲荷に来たら(次、いつ来るか分からんけど)絶対にココやね」
と夫と意見を同じくしました。

ラーメン屋さんを後にして、伏見稲荷駅に到着。
帰路に就きます。
今回は、人もまばらだったので自分のペースで歩くことができました。
が、それでもなかなかの疲労度。
観光客が多いともっと大変なんだろうな……。
と思うと、ちょうど良いタイミングで訪れることができたのかもしれません。

 

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