GW明けの5月。
宇治でのんびり1泊2日の小旅行を催行。
ゆるゆるスケジュールで心にも体にも優しい旅でした。
JR宇治駅で下車後、伊藤久右衛門へ。
駅を出て信号を渡ったらスグなので、ふらふら~と吸い込まれてしまいます。
ちなみに、伊藤久右衛門のすぐそばには、こちらも宇治の名店「中村籐吉」もあります。
中村籐吉も捨てがたいけど、今回は伊藤久右衛門でランチ。
茶そばです。
鉢を覆うででんとデカい物体は湯葉。
意外にもお蕎麦自体のお茶感は控え目です。
反面、お茶のうま味である「出汁感」が口の中に広がる味わい。
空腹だと
「私、もっとガッツリ食べたいんだけどな……」
と物足りなさを感じそうですが、無限に食べられそうな優しくて飽きの来ない味わいです。
あと、何気にサービスのほうじ茶が香り高くてめちゃめちゃ美味しい。
食後のデザートに紫陽花パフェ。
5月~6月限定のパフェです。
伊藤久右衛門は季節ごとに異なるパフェが食べられるのも魅力の一つ。
毎シーズン訪れて全部食べたくなります。
ちなみにこのパフェ、なかなかのボリュームです。
食後は宇治橋通りを散策しながらのんびり歩いて旅館に到着。
本日のお宿は花やしき浮舟園です。
大正時代の画家、竹久夢二の定宿でもあったという歴史ある旅館。
ロビーは広々。
椅子が多くてうれしい。
そしてロビーの大きな窓ガラスからは宇治川が間近に見られます。
いつまでも眺めていたい景色ですが、チェックインを済ませてお部屋へ移動。
今回宿泊したお部屋は、半露天風呂付きの客室「蘭」
和室っぽい造りですがベッドというなんともありがたいお部屋。
そしてこのお部屋、広い広い。
ベッドの置かれた畳だけで通常のホテルの一室ぐらいの広さがあります。
さらに、そこからベランダへと通じる大理石張りのリビング。
ベランダからの景色がこれまた素晴らしい。
窓を開けるとドドドッと川の流れる大迫力の音が聞こえます。
窓は防音ガラスのようで、窓を閉めると外の音は全く気になりません。
リビングの隣にはお風呂。
かけ流しなのか、ずっとお風呂のお湯は満々でした。
入りたいときにいつでもお風呂に入れるのはありがたい。
そして、川に面した部分が網戸になっていて外の景色を眺めることができます。
ちなみに、夜の宇治川は真っ暗で何も見えませんでした。
洗面所はアメニティも充実。
手ぶらでも大丈夫です。
トイレは引き戸のバリアフリー。
夜中に半眠りでトイレに起きても、つまずく心配がありません。
ミニバーは水道完備でありがたい。
ホテルによってはわざわざ洗面所に「このお水は飲めます」と書いてあるところも少なくありません。
が、正直、洗面所の水でお茶やコーヒーを飲むのはなんとも微妙な気持ちになります。
味は変わらないんですけどね。
ネスプレッソも完備されています。
残念ながら今回の宿泊では使う機会がありませんでした。
冷蔵庫にはミネラルウォーター。
自由に持ち帰って良いとのことです。
本日の夕食は旅館から歩いて2分の場所にある料亭の辰巳屋さん。
旅館の宿泊プランに組み込まれていました。
案内されたのは川の見える個室。
明るい時間に予約しておいて大正解でした。
もしかしたら、夜は夜でまた違った景色が楽しめるのかもしれません。
まずは八寸。
味はもちろんのこと、見た目にも美しいお料理の数々。
素材の美味しさを最大限に引き出すシンプルな味付け。
料理と言うよりもはや芸術品です。
続いてお吸い物。
お出汁が上品なこと。
どれもこれも研ぎ澄まされた味付けで一口ごとに感動です。
さらにお刺身。
「お刺身はまぁどれも似たような感じでしょ」
と侮っていたら大間違い。
ぶりっと肉厚なのに口の中でとろっと溶け出しそうな味わい。
煮物は白ずいきに穴子と海老。
穴子がふっくらおいしい。
うなぎの代替品的な扱いの多い穴子ですが、意外にも淡白で上品な味わい。
思わぬ穴子の一面を発見です。
焼き物のお魚は名前を失念。
確かスズキだったように思います。
肉厚なのに皮はパリッと身はしっとり。
当たり前ですが、プロの焼き加減スゴイ!
続いて蒸し物。
うなぎのあんかけご飯だったかな。
もっちりご飯にうなぎの香ばしさが絶妙な美味しさ。
そして名残惜しいけれど、最後のご飯。
焼きおにぎりの出汁茶漬け。
こんなの絶対に美味しいに決まってる。
思わず、写真に撮る前にフライングで食べてしまいました。
デザート。
フルーツの上のゼリーはほのかにワイン風味。
そして、抹茶チーズケーキの抹茶が非常に濃厚で美味しい。
チーズケーキというよりも生チョコを食べている感じ。
ああ、食べ終わってしまうのがもったいない。
デザートの後は薄茶でごちそうさま。
満腹なのにお腹が重くない。
和食ってスゴイ。
仲居さんの距離感も心地よく、素敵な夕食タイムを過ごすことができました。
腹ごなしに川の周辺を散歩しつつ旅館に戻ってきました。
おはようございます。
清々しい朝の宇治川です。
ちなみに今回は利用していませんが、館内には大浴場もあります。
誰も利用していない様子。
ということで撮影させてもらいました。
サウナも併設されています。
お風呂は他に3Fの展望露天風呂もあるとのこと。
どちらのお風呂にもブラックシリカが利用されているそうです。
なんでも遠赤外線を放出するのだとか。
館内をふらふら歩いていると旅館のスタッフさんに
「時間前ですが、朝ご飯のご用意できますよ」
と声をかけていただきました。
和朝食です。
自制心の弱い私は、朝食ブッフェだとついハメを外して食べ過ぎてしまいます。
こういう和定食はバランスも良くて、食べ過ぎ防止にもなってありがたい。
と言っても、見た目以上になかなかのボリュームのある朝食でした。
湯豆腐もあります。
お漬物は食べ放題。
卵も食べ放題です。
卵はひらがいたまご「WABISUKE」。
「WABISUKEの鶏舎では24時間好きな時に好きなだけ、砂浴びをして、水を飲んで、食事をとって、鶏の自由が約束されています」
とのこと。
うらやましいな。
朝食後は平等院観光へ。
旅館から歩いて5分程度の場所にあります。
園内はそれほど広くないので、のんびり観光しても2時間ぐらいでしょうか。
とは言え、鳳凰堂の前で小一時間ひたすら写真を撮り続けている猛者もいる様子……。
10円玉でおなじみの平等院鳳凰堂。
実は一万円札とも深い関係があるんです。
旧一万円札の裏面には、鳳凰堂の屋根の上の鳳凰が描かれているのだとか。
ミュージアムを見学して出てきたらどわっと人が増えていました。
平等院を見学するなら朝の開園直後がベストかと思われます。
平等院を出て、ますだ茶舗で抹茶ソフトクリームを食べて一休み。
宇治上神社や宇治神社など他にもみどころはあるのですが、今回の旅は平等院で一旦終了。
始終のんびり、疲れ知らずの癒やしの旅を堪能することができました。
国内外からの観光客は多いものの、京都市内のような絶望的な人混みではないのでマイペースに観光できるのも良かったです。