紅葉の奈良&京都旅行記1日目 東大寺・興福寺・元興寺と奈良グルメ

日本
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紅葉真っ盛りのシーズン。
奈良と京都に2泊3日で旅行へ行きました。
1日目は奈良、2日目は京都。
まずは奈良から。

JR奈良駅に到着。
せんとくんと鹿がお出迎え。
人見知りっぽい表情にシンパシーを感じるせんとくんです。
ここから、タクシーで一旦ホテルへ向かいます。
ホテルへ荷物を預けた後、最初の目的地である東大寺へ。

到着しました。
東大寺です。
この日はかなり頑張り、朝9時に到着しました。
が、すでにわらわらと人が集まりつつあります。

見えてきました。
大仏殿です。
質実剛健な佇まいは、京都のお寺とはまたひと味違った印象。

中へ入ります。
大仏殿内部は、なんと写真撮影OK。
太っ腹です。

大仏殿に入るとすぐ、目の前にそびえる大仏様。
すごい迫力。

大仏様の高さは約15m。
約5階建ての建物に匹敵する高さです。
頭のねじねじ1つとっても約1.4mもあるのだとか。
ちなみに、頭のねじねじは髪ではなく肉髻(にっけい)と呼ばれるもの。
一つ一つに知恵が詰まっているそうです。

大仏様の傍らには虚空蔵菩薩様。
こちらも国指定重要文化財となっています。
ちなみに虚空蔵菩薩様は記憶力を授けて下さる菩薩。
しっかり拝んどこうと思います。

虚空蔵菩薩像の前に展示されているのが鴟尾(しび)。
屋根の上に乗っている飾りです。
鴟(とび)という字が当てられていますが、魚の尾を表しているのだとか。
水面からはみ出す魚の尾。
つまり、屋根が水面でその下にある建物は水の中という想定。
建物は水の中にあるので燃えない。
という、火除けのおまじないだそうです。

さらに奥へ進むと廣目天像が安置されています。
迫力がある一方で、なんとなくお優しい雰囲気の漂う表情。
大仏殿の西側を守っておられます。

廣目天像の向かいにおられるのが、増長天像の頭部。
四天王ということで、恐らく大仏殿の四隅に安置される予定だったのでは?と思われます。

背後から拝謁する大仏様。

さらに進むと人気スポット、柱の穴くぐりです。
柱の穴の大きさが、ちょうど大仏様の鼻の穴と同じなのだとか。
ちなみに、穴の大きさは30cm×37cmほど。
子どもであれば難なく通り抜けられる大きさですが、大人にはちょいと厳しい。
この柱の穴、ちょうど鬼門にあたる東北の場所にあります。
邪気が溜まりやすい鬼門の位置にある柱に穴を空けることで、邪気を逃す役割があるのだとか。
単なるエンターテインメントスポットではないんですね。

柱の穴くぐりにはしゃぐ人々を優しく見守る多聞天像。
大仏殿の東側を守っておられます。

大仏殿を出て、出口へと向かいます。
何やらオシャレなオブジェ。

さっそくシカです。
かわいい。

大仏殿を出て、まずは手向山八幡宮へと向かいます。
手向山は、百人一首にも選ばれている菅原道真の歌でも有名。
「このたびは 幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに」
と、歌われている場所と時期がドンピシャです。
なんという幸運。

見上げると、紅葉のにしき。

ゆるやかな坂道を登って到着しました。
手向山八幡宮です。
何やらすでに混雑してる?

菅原道真が腰掛けたと言われている石。
有名な百人一首の歌の石碑もあります。

紅葉もさることながら、黄金色に輝く立派な銀杏。
手向山八幡宮を後にして、向かうは二月堂です。

到着しました。
二月堂です。
実は手向山八幡宮のすぐ隣にあります。
正式名称は「東大寺観音堂」だそうです。

二月堂は、何と言ってもこの奈良を一望できる絶景とお水取りが有名。
関西人にとって、「奈良のお水取り」は春の訪れを告げる一大イベントです。
そしてこの清々しい景色。
座ってぼ~っと眺めてたら、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

いかん、いかん。
まだまだ予定は盛りだくさんなのに。
ということで、後ろ髪引かれる思いながら本堂を後にします。

そして、下から見上げると見事な懸造りの土台を見ることができます。
この土台、清水寺と同じ造りなんです。
なんでも、釘を使わずに木材を組み合わせることでできているのだとか。

来た道を再び大仏殿に向かい戻ります。
途中、バンビに遭遇。
フサフサの毛並みと鹿の子模様がかわいい。
おせんべいとかあげたくなっちゃいます(持ってないけど)。

鏡池まで戻ってきました。
鏡池の名前の通り、大仏殿と紅葉が反射して見事な美しさ。

お昼近くになると、途端に人が増えてきました。

南大門に鎮座されている吽形像。
思わず
「これは精巧に描かれた絵?」
と勘違いしてしまうくらい、繊細に浮かび上がる陰影。

阿形像も近くで見ても
「これは本物?」
というくらい、現実離れした造形美。
この金剛力士像、鎌倉時代に運慶・快慶によって造られたとのこと。
完成までの期間がわずか69日というから、とても人間業とは思えません。
「天才仏師」という枕詞の付く運慶。
この金剛力士像を見れば「天才という表現でさえ控え目なのでは?」と思ってしまいます。

朱色が色褪せた門が、なんとも寂びた趣で美しい。

ずっしり1200年の歴史を感じる佇まい。
といっても、実は台風や焼き討ち(!)などで何度か倒壊しているそうです。
現在の南大門は1203年に再建されたもの。
つくも神が8柱ぐらいおられる状態です。
ちなみに「大華厳寺」と書かれた額は2006年に掲げられたものとのこと。
古いものと新しいものが美しく調和しています。

シカのかわいらしいキャッチセールスをかわしながら、お昼ご飯へと向かいます。
が、第5候補まであったお店は全滅。
どこも長蛇の列で、1時間近い待ち時間。
もしくは、「いつご案内できるか分からない状態」とのこと。
このままではランチ難民必至。

ということで、近鉄奈良駅横にある東向商店街へやってきました。
東向商店街入口すぐにある「柿の葉すし本舗田中」。
店舗奥にイートインコーナーがあります。

手前の販売コーナーは観光客というよりは地元の方でやや混み。
「ここもダメかな……」
とダメ元だったのですが、スムーズに入れました。
注文したのは、柿の葉すし5貫セット。

個人的には定番のさばと季節限定のえびがお気に入り。
と言っても、どれも甲乙付けがたい美味しさ。
押し寿司なので、見た目以上にしっかりお腹に溜まります。
お腹を満たして、しっかり休憩をとったら、次の目的地である興福寺へ。

東向商店街から興福寺へと抜ける道がありました。
来た道を戻らなくてはいけないと思っていたのでこれはラッキー。

奈良のランドマークとも言える五重塔
なんと、120年ぶりに改修工事が行われているとのこと。
が、私たちが訪れた時には、足場が組まれているのは下の部分だけで、ほぼ全体像を見られる状態でした。
タクシー運転手さんには
「五重塔は今、改修工事中だよ。あと10年くらいは見られなくなるんじゃないかな」
と言われていたので、これはラッキー。
ちなみに、改修工事の終了は2031年3月の予定だそうです。

中金堂。
こちらは2018年に再建落慶を迎え復元されたものとのこと。
なるほど、まだ新しくて綺麗な感じです。

やって来ました、国宝館。
ファンクラブまであるという阿修羅像が展示されています。
見どころが阿修羅像であることは間違いありませんが、それ以外の展示物もどれも素晴らしい。
千手観音菩薩立像などは、自然と手を合わせてしまう神々しさです。

国宝館の見学終了。
お昼を過ぎると、シカ達も鹿せんべいに食傷気味。
何やらお布施のような状態になっています。

続いてやって来たのは「吉野葛佐久良」。
稀少な吉野葛を使った甘味をいただくことができます。

店内は築約160年の町家を改装した落ち着いた雰囲気。
お座敷なのですが、正座座布団が用意されているありがたいお心遣い。
おばあちゃん家でくつろいでいるような気分になります。

風情のあるお庭を眺めながら、しばしまったり。

お茶と葛を使用したお干菓子が出てきました。
とてもお上品な風味ですよ。

まずは葛餅。
見た目はわらび餅に似ています。
が、ぷるぷるもっちりの食感は葛ならでは。
葛自体に味はほとんどありません。
ただ、このクセが全くないところが葛の最大の魅力とも言えるかも。
風邪薬でおなじみの葛根湯はそれなりにクセがあるのになんとも不思議。

続いて葛きり。
きしめんのような平たい葛きりは、むっちむちの歯ごたえで感動する美味しさ。
黒蜜との相性も抜群です。
「食感というのは美味しさを構成する大事な要素なのだな」
と改めて実感。
葛きりを食べた後は、黒蜜に氷を入れて黒蜜水としていただくことができます。

吉野葛の興奮冷めやらぬままやって来たのが元興寺(がんごうじ)。
国宝&世界遺産です。
時間帯的なものなのか、東大寺、興福寺に比べると人口密度が少なく非常にのんびりした雰囲気。
この元興寺の見どころの一つが、美しい瓦屋根。
なんと、飛鳥時代の瓦が今なお現役で使用されている箇所もあるのだとか。

さらにこの元興寺、国指定重要文化財等の展示物をけっこう間近に見ることができます。
人も少ないので、一つ一つ心ゆくまで鑑賞しているとあっという間に時間が経過。

あまりにも居心地の良いお寺だったので、気付くと閉園時間間際。
急ぎお寺を出て、夕食を食べに向かいます。

途中、猿沢池で池に反射する五重塔にしばしうっとり。

到着しました。
本日、夕食をいただく「Cafe Cojica」です。

古民家をリノベーションした店内は意外にも広々。
座席はお座敷にテーブル席が1組。

Cafe Cojicaの名前の通り、店内はシカだらけ。

Cojica Dinner Setを注文。
まずは、サラダと副菜2品。
高野豆腐とひじきの煮物です。
どちらも、家庭的なほっこりする美味しさ。

続いてメインの「大和牛と大和ポークの煮込みハンバーグ」。
奈良産黒米ご飯とスープがセットで付いてきます。
煮込みハンバーグはお肉がほろっと柔らかくて、旨味が口いっぱいに広がります。
さらにドミグラスソースの酸味と甘味のバランスが絶妙。
黒米ご飯と一緒に食べれば絶品ハヤシライスになり、1皿で二度美味しい。

デザートはさつまいものケーキを注文。
上品で控え目なさつまいもの甘さが際立つ美味しさ。
ハンバーグで満腹のお腹にもするんと入ります。

もう一つのデザートはガトーショコラ。
ほろ苦い風味にこちらも上品な甘さ。
お料理も美味しいけど、デザートも間違いのない美味しさ。
お料理との相性も抜群です。

心もお腹も満たされました。
ごちそうさま。

 

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